◆過労死等の防止のための対策に関する大綱が閣議決定。働き方、働かせ方を見直す動きが進んでいます◆
◆近年過労死・過労自殺等が大変な問題となっていることを受け、平成26年11月に過労死等防止対策推進法が施行されました。過労死・過労自殺等が遺族、家族のみならず、社会にとって大変な損失であるということを鑑み、調査研究等を進めることにより防止対策を推進していくことを目的としています。
その防止対策の一環として設置された、過重労働撲滅対策班(通称かとく)が先日話題になりました。過労死・過労自殺の大きな要因として長時間労働があげられますが、この時は協定の範囲を大きく超えた時間外労働が問題となりました。過重労働による健康障害のリスクは時間外・休日労働時間が長くなればなるほど上がっていきます(月100時間超、または2~6か月平均で月80時間を超えるかどうかが過労死認定の一つの基準です)。労働時間の把握、適正な管理がますます求められています。
また、それと並行し、労働時間を減らす取り組みの一環として、年次有給休暇の取得義務化が進められようとしています。これは政府が2020年までに有給休暇の取得率を70%に引き上げることを目標としたことを受けたものです。年次有給休暇の目的は、労働者の心身の疲労を回復し、生産性を向上させることですが、日本では未だ取得しにくい現状がありますので、法改正に向け動きが進んでいます。
今年後半にはストレスチェックの義務化も控えており、今後ますます働く環境に注目が集まりそうです。