2020年4月から電子申請が義務化されます。

 2018年3月に改定された厚生労働省の『「行政手続コスト」削減のための基本計画』において、特定の法人(大企業)に対して2020年4月1日から電子申請を義務化する方針が発表されました。これにより社会保険・労働保険に関する一部の手続きを必ず電子申請で行わなければなりません。(社会保険労務士や社会保険労務士法人が、対象となる法人に代わって手続きを行う場合も同様)

 

「特定の法人とは?」

●資本金、出資金又は銀行等保有株式取得機構に納付する拠出金の額が1億円を超える法人

●相互会社(保険業法)

●投資法人(投資信託及び投資法人に関する法律)

●特定目的会社(資産の流動化に関する法律)

 

「一部の手続きとは?」

●健康保険・厚生年金保険

  被保険者報酬月額算定基礎届、被保険者報酬月額変更届、被保険者賞与支払届

●労働保険

 継続事業(一括有期事業を含む)を行う事業主が提出する以下の申告書

 →年度更新に関する申告書(概算保険料申告書、確定保険料申告書、一般拠出金申告書)、

→増加概算保険料申告書

●雇用保険

  被保険者資格取得届、被保険者資格喪失届、被保険者転勤届、高年齢雇用継続給付支給申請書、

  育児休業給付支給申請書

 

※以下に該当する場合は、電子申請によらない方法により届出が可能

・電子通信回線の故障・災害などの理由により、電子申請が困難と認められる場合

・労働保険関係手続(保険料申告関係)については、労働保険事務組合に労働保険事務が委託されている

場合、単独有期事業を行う場合、年度途中に保険関係が成立した事業において、保険関係が成立した日

から50日以内に申告書を提出する場合

 

電子申請にすることで煩雑であった手続きが集約でき、人事労務ご担当者の業務効率化が図れます。義務化に向けて電子申請が出来る環境、すなわち企業内におけるインフラ整備を進めていきましょう。